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『戦略のパラドックス』

書籍紹介『戦略のパラドックス』

戦略のパラドックスとは?

明確なビジョンを持ち、力強いリーダーシップのもとチーム一丸となって行動に当たっても、そのビジネスが100%成功するとは限りません。
優れたビジネス戦略は成功する確率も高いが、同時に失敗に終わる確率も最大化させてしまうという、戦略のパラドックスという考え方があります。
マイケル・E・レイナーが著した『戦略のパラドックス』(翔泳社)は、戦略のパラドックスに陥らないための方法を解説したビジネス書です。

一生懸命に取り組んだきた努力が実らなかったとき、私たちのショックは大きく、組織が受けるダメージも計り知れません。
例えば、ビデオテープ市場の初期に登場したベータとVHSですが、ベータはVHSに駆逐されてしまいました。
なぜでしょうか?

不透明な未来に向けた戦略の極意とは?

著者のマイケル・E・レイナー氏はビジネス戦略が成功した企業を調査し、成功しなかった企業と比較することで、最適なマネジメントとは何かを探っていきます。
その結果、不確実性を絶対条件として戦略を立てないと、成功しないことがわかってきました。

ビジネス戦略の予想通りに動かないターゲットを点であると考えます。
そこで動きが読めない点ではなく、ターゲットを面でとらえ、複数のシナリオを作ってリスクヘッジを行うべきだとというのが『戦略のパラドックス』の主張です。
さらにビジネスリーダーは、不確実性そのものをマネジメントし、戦略に柔軟性を持たせることに集中しなければいけないと説くのです。

実践編『戦略のパラドックスへの解』

業績を下げることなく、リスクを軽減させるビジネス戦略の立て方を知りたい人は、ぜひこの本を読んでください。
経営戦略について、大きなヒントが得られるはずです。

『戦略のパラドックス』が理論編だとすると、実践編ともいうべき続編も刊行されいます。
同じく翔泳社から発売されている『戦略のパラドックスへの解 実践手法と業界別ケーススタディ』で、松下芳生、佐瀬真人、高橋俊成、細川敦邦、大日方隆、西川陽介 の共著です。

戦略のパラドックス(Michael E. Raynor 櫻井祐子 松下芳生 高橋淳一) | 翔泳社の本

戦略のパラドックスに陥らず、不確実な時代に最適なシナリオを描くためのケーススターディーを自動車、小売、通信、医療機器の4つの業界に分けて解説。
多様化する消費者ニーズに対応し、目まぐるしく変わるビジネス環境に順応するための手法を伝授する指南書となっています。

まずは『戦略のパラドックス』を読んで、マーケティングやビジネス戦略について学び、興味が湧いたら『戦略のパラドックスへの解 実践手法と業界別ケーススタディ』へと読み進んではいかがでしょうか。

成功をつかむためには成功ビジョンを描き、そこに到達するまでの道筋を導き出さなければいけません。
変更不能なガチガチの道筋では、行く手を阻まれたときに身動きができなくなります。
柔軟な成功ビジョンを手に入れたい方に最適のビジネス書です。